MSDS・SDSとは?輸出入時に必要になるケースを実務ベースで解説

国際輸送や通関でよく出てくる書類に、

MSDS(Material Safety Data Sheet)やSDS(Safety Data Sheet)があります。

 

現在はSDSが正式名称ですが、実務上は今でも「MSDSをください」

と言われるケースが多くあります。

 

本記事では、MSDS・SDSの違いや、輸出入時に必要となるケース

、実務上の注意点について分かりやすく解説します。

結論:現在は「SDS」が正式名称。MSDSとほぼ同じ意味で使われる

結論から言うと、現在はSDS(Safety Data Sheet)が正式名称です。

以前はMSDS(Material Safety Data Sheet)と呼ばれていましたが、

GHS(化学品の分類および表示に関する世界調和システム)の導入に伴い、現在はSDSへ統一されています。

 

ただし実務上は、

  • MSDS
  • SDS
  • 安全データシート

がほぼ同じ意味で使われています。

そのため、取引先やフォワーダーから「MSDSを提出してください」と言われた場合でも、通常はSDSを提出すれば問題ありません。

SDSとは?

SDS(Safety Data Sheet)とは、化学品や危険性のある

製品についての安全情報をまとめた資料です。

 

主な記載内容は以下の通りです。

  • 製品名
  • 成分情報
  • 危険有害性
  • 応急処置方法
  • 保管方法
  • 取扱方法
  • 輸送上の注意事項
  • 廃棄方法

国際輸送では、貨物が危険品に該当するかどうかを確認するための重要な資料として利用されます。

MSDSとSDSの違い

MSDSとSDSの違いは名称のみで、基本的な役割は同じです。

項目 内容
MSDS 旧名称(Material Safety Data Sheet)
SDS 現在の正式名称(Safety Data Sheet)
安全データシート 日本語表記

そのため、実務では両方の名称が混在しています。

SDSが必要になる主なケース

化学品を輸送する場合

最も多いケースです。

例えば以下のような製品です。

  • 塗料
  • 接着剤
  • 洗浄剤
  • インク
  • オイル
  • 樹脂
  • 溶剤
  • コーティング剤

これらは危険品判定のためにSDS確認が必要になることがあります。

リチウム電池を含む貨物

リチウム電池関連貨物では、SDSやUN38.3試験報告書の提出を求められることがあります。

代表例は以下です。

  • モバイルバッテリー
  • ノートパソコン
  • 電動工具
  • 医療機器
  • バッテリー単体
  • 電動自転車用バッテリー

航空会社によっては、SDSがないと輸送可否の判断ができないケースがあります。

危険品に該当する可能性がある場合

貨物名だけでは危険品か判断できない場合があります。

例えば、

  • 液体
  • 粉末
  • スプレー製品
  • ガス製品
  • バッテリー
  • 磁性品
  • 化学製品

などです。

航空会社・船会社から提出を求められた場合

危険品ではない貨物でも、確認のためにSDS提出を求められることがあります。

特に航空輸送では安全確認が厳しく、事前提出を求められるケースが少なくありません。

SDSで確認される主なポイント

SDSでは主に以下の内容が確認されます。

  • UN番号
  • 危険品クラス(Class)
  • Packing Group(PG)
  • 引火性
  • 腐食性
  • 毒性
  • 輸送上の注意事項
  • 航空輸送可否
  • 海上輸送可否
  • 保管方法

特に重要なのは、危険品(Dangerous Goods)に該当するかどうかです。

危険品に該当する場合は、危険品申告書(DGD)の作成や専用梱包が必要になる可能性があります。

SDSがないと起こりやすいトラブル

SDSが用意できない場合、以下のような問題が発生することがあります。

  • 航空会社から受託拒否される
  • 船会社の確認で貨物が止まる
  • 通関で追加確認が発生する
  • 危険品判定ができない
  • 梱包条件を確認できない
  • 出荷スケジュールが遅延する

特に緊急輸送や航空便では、大きな遅延要因になるため注意が必要です。

SDSは誰が用意する?

基本的にはメーカーや販売元が発行します。

主な確認先は以下の通りです。

  • 製造メーカー
  • 販売元
  • 仕入先
  • 海外サプライヤー
  • 技術担当部署

フォワーダーがSDSを作成することは通常できません。

そのため、出荷が決まった段階で早めに取得しておくことが重要です。

SDS確認でよくある注意点

古いSDSは使用できない場合がある

発行日が古い場合、最新版の提出を求められるケースがあります。

英文SDSが必要になる場合がある

国際輸送では英文SDSを求められることが一般的です。

日本語版しかない場合、確認に時間がかかることがあります。

SDSの製品名とインボイスを一致させる

SDS上の商品名とインボイスの商品名が大きく異なると、追加確認が発生する場合があります。

「非危険品」でも確認が必要

SDS上で非危険品と記載されていても、航空会社や船会社の判断で追加確認される場合があります。

SDSと危険品申告書(DGD)の違い

よく混同されますが、SDSと危険品申告書は別の書類です。

書類 役割
SDS 貨物の安全情報を記載した資料
危険品申告書(DGD) 危険品として輸送するための正式書類

SDSがあるだけでは危険品輸送はできません。

危険品に該当する場合は、別途DGDなどの手続きが必要になります。

実務上よくある相談

実際の国際輸送では、以下のような相談をよくいただきます。

  • この貨物はSDSが必要ですか?
  • MSDSしかありませんが使えますか?
  • 日本語SDSでも問題ありませんか?
  • 危険品に該当しますか?
  • 航空輸送できますか?
  • 船便なら輸送できますか?
  • リチウム電池入り製品を送りたいです
  • 他社で断られた貨物を輸送したいです

特に化学品・バッテリー・液体・粉末・スプレー系製品は事前確認が重要です。

SDSが必要になりやすい貨物例

  • 塗料
  • 接着剤
  • インク
  • 洗浄剤
  • オイル
  • 化粧品
  • 香料
  • アルコール製品
  • バッテリー
  • 電子機器
  • 試薬
  • 樹脂
  • スプレー製品
  • 磁性品

一般貨物に見えても、輸送上の確認が必要になるケースがあります。

SDS確認は見積り段階で行うのがおすすめ

SDS確認は出荷直前ではなく、見積り段階で行うことをおすすめします。

理由として、

  • 輸送可否確認に時間がかかる
  • 航空会社への確認が必要になる
  • 梱包条件が変わる場合がある
  • 危険品追加費用が発生する場合がある
  • 利用できる輸送ルートが限定される場合がある

ためです。

特に緊急案件では、早めの確認がスムーズな輸送につながります。

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貨物内容やSDSを確認し、最適な輸送方法をご提案いたします。

「SDSが必要かわからない」
「この貨物は航空輸送できる?」
「危険品に該当するか確認したい」

などございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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