LCLとFCLどちらが安い?使い分けを実務ベースで解説

海上輸送では、LCL(混載便)とFCL(コンテナ貸切)という2つの輸送方法があります。

簡単に言うと、

  • 少量貨物 → LCL
  • 大量貨物 → FCL

が一般的です。

ただし、単純に貨物量だけで決まるわけではありません。

実際には、

  • 貨物サイズ
  • 重量
  • 納期
  • 輸送ルート
  • 保管費
  • 現地費用

などによって、どちらが安いか変わります。

そのため、実務上は「CBMだけ」で判断しないことが重要です。


LCLとは?

LCL(Less than Container Load)とは、複数荷主の貨物を1本のコンテナに混載して輸送する方法です。

「混載便」と呼ばれることもあります。

例えば:

  • 1CBM
  • 3CBM
  • 5CBM

など、コンテナ1本を埋めるほどではない少量貨物で利用されます。

LCLのメリット

少量でも輸送できる

最大のメリットです。

コンテナを丸ごと借りる必要がないため、小ロット輸送に向いています。

初回輸入に向いている

初めて海外輸送を行う会社では、少量スタートしやすい点がメリットです。

在庫リスクを抑えやすい

小分け輸入ができるため、大量在庫を抱えにくくなります。


LCLのデメリット

貨物ダメージリスク

混載のため、他社貨物と同じコンテナに積載されます。

そのため、

  • 荷崩れ
  • 外装破損
  • 水濡れ

などのリスクがFCLより高くなる場合があります。

通関・CFS作業で時間がかかる

LCLは、

  • CFS搬入
  • 混載作業
  • デバンニング

などが発生します。

そのため、FCLより日数がかかるケースがあります。

現地費用が高くなる場合がある

LCLでは、現地CFS費用などが発生します。

そのため、貨物量が増えると、逆にFCLの方が安くなる場合があります。


FCLとは?

FCL(Full Container Load)とは、コンテナを1本貸切で輸送する方法です。

例えば:

  • 20FT
  • 40FT
  • 40HQ

などのコンテナを使用します。

大量貨物や継続輸送で利用されるケースが多くあります。


FCLのメリット

大量輸送でコストを抑えやすい

貨物量が多い場合、LCLよりFCLの方が安くなるケースがあります。

特に10CBM以上になると、FCLを検討するケースが増えます。

貨物ダメージリスクが低い

他社貨物と混載されないため、貨物破損リスクを抑えやすくなります。

納期が安定しやすい

混載作業が不要なため、LCLよりスムーズなケースがあります。


FCLのデメリット

少量貨物では割高

貨物量が少ない場合でも、コンテナ1本分の費用が発生します。

そのため、小ロットではコストメリットが出にくいです。

保管スペースが必要

大量貨物になるため、倉庫スペースや在庫管理が必要になります。


LCLとFCLどちらが安い?

これは非常に多い質問です。

結論としては、

  • 少量 → LCL
  • 大量 → FCL

が一般的です。

ただし実務上は、

  • 現地費用
  • THC
  • CFS費用
  • ドレージ
  • 保管料
  • 配送費

なども含めて総額で比較する必要があります。

単純なOcean Freightだけでは判断できません。


LCLからFCLへ切り替わる目安

あくまで目安ですが、

  • ~5CBM → LCL
  • 5〜10CBM → ケースによる
  • 10CBM以上 → FCL検討

となるケースが多いです。

ただし、航路や時期によって変動があります。


LCLが向いているケース

  • 初回輸入
  • 少量貨物
  • サンプル輸送
  • 在庫リスクを抑えたい
  • 多頻度小ロット輸送

FCLが向いているケース

  • 大量貨物
  • 継続輸送
  • コスト削減重視
  • 破損リスクを抑えたい
  • 納期安定を重視

実務上よくあるトラブル

LCL

  • 混載遅延
  • 貨物破損
  • CFS費用増加
  • 保管料発生

FCL

  • コンテナ不足
  • デマレージ
  • ディテンション
  • 保管スペース不足

輸送方法は総額と実務で判断が重要

実務では、

「Ocean Freightだけ安い」

ではなく、

  • 総額
  • 納期
  • 貨物内容
  • 配送先
  • 保管費
  • 作業性

まで含めて判断することが重要です。


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